こうやって並べて文字で読むと、意味が繋がってるみたいに感じてしまうけれど。
さて、そんなGWも終盤、こどもの日に、子どもたちと一緒に国立新美術館へ、草間彌生「わが永遠の魂」展を観に行って来ました。
ただ単に私がどうしても観たかっただけですが、できれば子どもと一緒に観たかったという殆ど私のワガママに付き合ってもらった次第です。
想像通りの混雑で、オンラインでチケットを買っていって大正解。
中へ入るとすぐに「草間彌生から世界のみなさんへメッセージ」と書かれた一文が。
この文を読んだ時点で「ああ、来てよかった」といきなり思ってしまいました。
意味のわかりにくいモヤモヤとした言葉にさらされてばかりの昨今、こういう愛と信念と覚悟に満ちた真っ直ぐな言葉に飢えていたのかもしれない。
パッと明るくなった気持ちで展示室へ、最初に迎えてくれたのは横長の大きなオレンジの山(富士山?)と白い点の浮かぶ鮮やかな青空と微笑む太陽の絵。
すごい光っている。絵が光を放ってる!
「わ~」となって次の部屋へ、そこはタイトルになっている最新の連作「わが永遠の魂」の間。
広いスペースの壁一面に襖二枚以上のサイズの正方形の作品がタイルのようにみっちりと並べて展示されていました。
なんて鮮やかな!なんて大きくて豊かなんだ!
(このコーナーはなんと撮影okなので少し掲載)
正方形一枚が194✕194cmの大作が隙間なく並んでいます! 左上「心のすべて」 右上「死が訪れた瞬間」 左下「空の一隅」 右下「原爆の足跡」 |
「しのびがたい愛の行方」「いまわしい戦争のあとでは幸福で心が一杯になるばかり」「死が訪れた瞬間」などなど、作品一枚一枚に詩の言葉のようなタイトルがつけられている、曇りのない色彩で繰り返される点、線、顔や花や目のような有機的なモチーフ。
迷いがない、迷わないという意思の清々しさと危うさ。叫ぶように訴えかけてくる。
まだまだいっぱい! |
生老病死、喜怒哀楽、生きとし生けるもののすべてとそれを包む宇宙のすべてを祝福している、またそのすべての中にちっぽけだけど私も含まれていて同じように愛されている、そういう感動と、世界の平和、真の幸福を具現化する祈り、そうせざるを得ない精神そのために人生のすべてを掛けて孤独に戦い続けている作家への畏怖にも似た感覚が湧き起こり、目が開かれて心が熱くなりました。
「初恋」 実際は水色に赤です。 |
80才をとうに越えたひとりの人間、しかも女性が、これだけのエネルギーを発する作品を作り続けているという事実にも驚愕しました。あとで確認したところ、今回はこのシリーズの作品は130点展示されてるそうですが、実際は2009年~2016年までの7年間で500点あまりの作品数があるとのこと。本当に驚きです。
展示はこの最新のシリーズと、初期から近作の水玉までの回顧展の2部構成に分かれていて、作家の足跡も改めて知ることができ、全体としてとても興味深い、見ごたえのあるものでした。
子どもたちはどう思ったのかわかりませんが、「見た」ということだけは確か。
それでじゅうぶんです。
充実の図録を手に入れました。
時々眺めて草間彌生の「愛」を思い出したい。
展示は5月22日まで。六本木国立新美術館にて。
もしかしたらひとりでまた行っちゃうかも。
次回のライブは5月14日、新大久保ひかりのうま
青木マリduoです。よろしく。
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